おがさわらなるひこのオープンソースとかプログラミングとか印刷技術とか

おがさわらなるひこ @naru0ga が技術系で興味を持ったりなんだりしたことをたまーに書くブログです。最近はてなダイアリー放置しすぎて記事書くたびにはてな記法忘れるのではてなブログに移行しました。

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プログラミング言語意味論読書会 第1回 前置き [開催の理由]

ええと、なんとなくイベントをやってみたくなってえいやではじめて見ました。

世間様では「エンジニアがプライベートタイムを使って能力開発をすべきというのはおかしいのではないか」「いや、プライベートタイムを使うからこそ、業務だけでは得られない知見が得られるのではないか」といった議論があるようなのですが、私が今回のイベントを「読書会」としたのは、ある意味そういう議論からフリーでいたかったことがあります。

あともう一つ、SICP の日記でも書きましたが、プログラマたる物アカデミックなことを必ずしも知らなければならないか。私はぜんぜんそうは思いません。ガンガンコード書いてガンガンデバッグして、それが喜びでありその能力が誇りなのであれば、別にアカデミックな世界に触れる必要などないと思っています。
しかし一方で、もしまつもとゆきひろさんが「理想のプログラミング言語ってなんだろう?」って思わなかったら ruby は生まれなかったわけですし、じゃあなにを理想っていうの? それぞれのプログラミング言語が持つ意味ってどんなものがあるの? それを使うことでエンジニアは幸せになれるの? ということを面白がることで、エンジニアとしての幅が出ることもあるんじゃない? ということもあります。

まあそんなわけで、「実業に役に立つことははなから期待しないで、でも面白そうと思う人だけ来てね」というイベントになりました。


前置きが長くなりましたが(いやこのエントリ自体が前置きなんだけど)、今回の読書会では、カーネギーメロン大学の講義:

15-312 Foundations of Programming Languages

の教科書であるところの、

Programming Languages: Theory and Practice. Robert Harper.*1

を輪読しましょうということにしました。
こいつは CC-BY-NC-ND(日本語版)なので扱いやすい*2 ってのも理由だし、実際の言語ではなく数学的抽象をやってるっぽいので言語の印象に引っ張られない感じがよさそうだし、ちったー英語力の向上になるかなって思いもあったし、それでこいつをえらんだと。

自慢じゃないですがオイラは英語はまったくできませんし、プログラミング言語意味論なんて大昔に「算法表現論」

岩波講座 情報科学〈12〉算法表現論 (1982年)

岩波講座 情報科学〈12〉算法表現論 (1982年)

を読んだきりで頭錆びついてますので、一人だと多分挫折するなーと思ったので有志を募ったら、OOPJog の主催者 tsuyoshikawa さんが手を挙げてくれたので、じゃあやろうか、となったわけです。

会場どうしよう、告知どうしよう、とかいろいろ考えたんですが、やりたいと言ってくれてる人がせっかくいるのにぐちゃぐちゃ考えててもしょうがない。えーいやっちゃえ! ということで場所もてきとー時間もてきとー進行もてきとー、ということで前述の ATND でイベント作って、でもやっぱり二人しか参加いなくて、ゆるーりとやってきたわけです。
1/3 ぐらいは雑談してたかな (^^;)。


でもねでもね。
すっげー面白かったっす。
なんかやっぱり、やらんでぐちゃぐちゃ悩むよりやってあとから反省したほうがいいなぁって思いました。
ということで次は面白かったその実際の内容と、次回へ向けての反省点を。できれば次回はもうちょい人が増えると楽しいなということでね。
今日は眠いのでここまでっ。

*1:MIT Press から出版予定のようですが、Draft が 2009 年づけなのでまだ出てないようですね

*2:でも改変不可ってのは訳をブログとか Wiki に晒すのはまずいんだよねきっと。抄訳っつか概要のレベルならいいと思うんだけど。