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おがさわらなるひこのオープンソースとかプログラミングとか印刷技術とか

おがさわらなるひこ @naru0ga が技術系で興味を持ったりなんだりしたことをたまーに書くブログです。最近はてなダイアリー放置しすぎて記事書くたびにはてな記法忘れるのではてなブログに移行しました。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
特に断りがない場合は、本ブログの筆者によるコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

GPLv3 逐条解説書輪読会

Event License OpenSource

前回に引き続き、IPAOSS iPedia で公開されてる GPL v3 逐条解説書を輪読する会でございます。イベントページはこちら

今回で全ての条文コンプリート! バンザイ!

14. 本許諾書の改訂されたバージョン

言われれば、ああなるほど、という部分なんだけど、

  • 将来、GPL v3 が改定されてアマゾンやスカイライダーにv4 とか v5 になったときには、コンベイするときに上げていいよ。
  • バージョン乗り換えのタイミングはライセンスの改訂のときでなくても、そのずっと後でもいいよ。
  • あるプログラム A が GPL のあるバージョン「以降」って規定だった場合、改定されたバージョンを適用するプログラム B とくっつけて配布することは可能だけど、改定前の部分については、改訂されたバージョンで新たに付加された義務*1はプログラム A に対しては適用されないよ。
  • 複数著作権者がいる場合、何らかの代理人を立てて、その人に改訂バージョンへの乗り換えの決定を委任してもいいよ*2

だ、そうです。

15. 保証の否認 / 16. 責任の限定

まぁよくある免責事項という奴でございます。
OSS においては開発者のリスク軽減のために必ずこの条項があるわけですが、そして OSS についてはライセンスがわりかし重視されやすいので目立ちやすくて「だから OSS とか怖くて使えない」って人がいるんだけど。
この手の条項って大抵のプロプライエタリなソフトウェアの使用許諾契約書 (EULA) にも似たようなのがあるんですよ。単にほとんどの人が EULA なんか見ないから問題にならないだけでさ。
だから、こういうところを取り上げて OSS を dis るのはカッコ悪いから止めよう (^^;)。

17. 第15項と第16項の解釈について

やっと最後だ!

でもここがかなり微妙でね。
あまり長くないので転載します。下線・太字は私が適用したもの。
こちらが原文より。

If the disclaimer of warranty and limitation of liability provided above cannot be given local legal effect according to their terms, reviewing courts shall apply local law that most closely approximates an absolute waiver of all civil liability in connection with the Program, unless a warranty or assumption of liability accompanies a copy of the Program in return for a fee.

こちらが日本語訳

係争の生じた地の法律において,上記の保証の否認及び責任限定の定めが規定どおりの効力を認められない場合,その地の法律の中で,本プログラムに関する民事上の責任の絶対的な放棄に最も近い法が,事件を審理する裁判所により適用されるものとする。ただし,保証又は賠償責任の負担が,本プログラムの有償での譲渡に伴ってなされている場合は,この限りでない。

言わんとしていることはわかるんですが、ライセンスが裁判所に対してああせいこうせいって言えるのかなってのが、法律のシロートたる私達にはわかりませんでした。
我らが IPA OSS センター・リーガルタスクグループもこの件についてはまったく解説してくれてませんし……ライセンスを読む人間なら当然分かっていて当たり前ということなのか?

想像してみたけど、これは民事係争であることから、この条項を含めて両者が利用契約を結んだということは、原告・被告ともこの条項に基づいて審理をするよう主張するだろうし、裁判所もこういう契約を結んだことを考慮して判断をするんじゃないかなあ、ということ……かなぁ? うーん、よくわからん。



ま、でも、謎は残ったままであるが、そーゆー国 (第15項と第16項が法律上認められない国) で判例が出るのを期待して待ちましょう (なんじゃそりゃ

次どうしようか、って話になった。
とりあえず次回は、このドキュメントの最後の方に書いてあるガイドラインを読もうということになって。

次も法律ネタやる? 別のドキュメントやる? って話になって、

あと、ふと思ったけどFrequently Asked Questions about the GNU Licenses は目を通しておきたいですな。

とりあえずこのトラックはしばらくは知財関係にフォーカスを置こうよって話で落ち着いた。


まだまだ楽しみですな。
みなさんよろしこ!

*1:例えば v2 に対して v3 は特許非係争義務やインストール情報の公開などの義務が増えていますね。

*2:大規模なプロジェクトでよく用いられる、いわゆる Contributor License Agreement: CLA についての条項ですかな。