おがさわらなるひこのオープンソースとかプログラミングとか印刷技術とか

おがさわらなるひこ @naru0ga が技術系で興味を持ったりなんだりしたことをたまーに書くブログです。最近はてなダイアリー放置しすぎて記事書くたびにはてな記法忘れるのではてなブログに移行しました。

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LibreOffice mini Conference 2013 Tokyo/Spring 開催記録 (スタッフの立場から)

随分遅くなっちゃいましたが、私が二回連続してチームミーティングをサボり「チームとしての振り返り」ができてない、というのはただの言い訳で、単なる筆不精です。

ということで、2/22, 23 の OSC 東京と併せて、LibreOffice mini Conference 2013 Tokyo/Spring というイベントをやりました。私は幹事格ではなかったですが、主に広報方面でお手伝いしたので、私の視点から見たレポートを。あくまでも個人的な視点からなのでそこんところはご容赦。ここに書いてあることは LibreOffice 日本語チームの総意ではないです。

そもそものきっかけ

多分ベルリン帰国後だから、会津での雑談。

「いつかは日本でも招致したいよねー」
「でも Debian ですらまだ世界イベントの招致はできてないんだから、我々じゃまだ無理だよ、もっと経験値貯めないと」
「国際格式のイベントは難しいにしても、まずは冠イベントをやっていきたいねー」
「Plugfest はやっぱり ODF の聖地的な会津若松でやりたい気がするねー」

みたいな話をした気がする。

で細かい話は忘れたんだけど、スポンサー集めてどこか会場借りきって、とにかく一回、終日のイベントやろうって話があって。この話どこまで書いていいんだかわかんないけど、やるならもちろんお手伝いしますよーといったままフェードアウト。

機会があって「あれどうするんですか?」って聞いたら、なんか夢が膨らみ過ぎちゃって収集がつかないような感じになっちゃったっぽい。The Document Foundation のドイツのメンバーが個人的に日本に来たいというからそれに合わせたいとか、それなら他にも海外からゲスト呼びたいとか、あの人にもこの人にも登壇して欲しいとか、まあちょっと落ち着きましょうよ、と。最初はスモールスタートで、経験値を貯めましょう、って話でしたよね。じゃ、そうしましょうって。

でも小さく始めるにも会場確保とか集客(広報)とかスピーカー集めとか色々あるので、ちょっとクールダウンして、夏ぐらいに考えますかーみたいな話をした記憶がある。細かい話は忘れた。

ちなみに「とりあえず全国規模のイベントをやろうという気持ちがあるのに東京近郊でイベントが存在しないのはおかしい」っていって立ち上げたのが関東 LibreOffice 勉強会……だった、気がする。けど、私の記憶力だから勘違いかもしれない。

OSC 2013 Tokyo/Spring コミュニティ特別企画

そんなところに、OSC の事務局さんから OSC の ML に「2/22, 23 の OSC Tokyo の会場である明星大学さんはけっこう場所の融通が効くので、コミュニティで独自の企画をやらない?」ってメールが来た……と思うんだけど、検索しても出てこないや……幻か?

ただし「原則 OSC とは別のイベントですよ」「サイトではこういうイベントが併催だよ、というレベルの情報は載せるけどそれ以上のことはしないよ」「コミュニティ企画で部屋貸すから、その日のブース展示はなしね」「集客の責任はコミュニティ側で持ってもらわないと困ります」みたいな、割と強気ですなあ、みたいな内容だったのを覚えてる。

まあいいや、そんなわけで「せっかくならこれに乗りませんか?」という議論になったわけです。考えられる利点と欠点は以下のとおり。

利点
  • 会場側との折衝とかレンタル費とかそういう話はいらないから敷居がグッと下がる。
  • 電源なんかの事情もまあまあわかってる。
  • 宅急便の手配とかも OSC と一緒にできる。
  • OSC を見に来た人が「じゃあついでに……」という効果も期待できる。
欠点
  • オープンソースとかよくわからんけど、無料で使えるオフィスってのがあるの?」みたいな人を日野まで呼べるの?
  • 日野まで来てもらった人にとっては OSC とガチで競合するってことなわけだけど、裏番組との折衝ができない関係を考えると不利じゃない?
  • コミュニティ企画にどこまで誘導してもらえるか読めないから、LibreOffice の存在に気づかれなかったりしない?

でもまあ、欠点は数々考えられるけど、とにかく参入コストが低いのはいいことじゃないのかと。
何度も言うけど我々は規模の大きいイベントをやる経験値が足りてないのは確かなので、「イベントの立ち上げコストが低い」ことを生かして、まずは経験値を貯める場と考えて頑張ろうと。もちろん、やるからには来ていただく人に満足いただけるイベントを目指すとして。

プログラムづくり、OSC 事務局との折衝、その他

こちらは幹事役にお願いしちゃいました。ので正直なんでああいう順番になったのかとか時間配分がああなったのかとかは知りません。唯一聞いた覚えがあるのは「目黒さんが仕事の関係で会津若松朝発になりそうなので、午後のトラックにしましょう」ぐらいです。

広報活動

こっちは私担当。広報ったって:

  • Wiki 立てて
  • どこかのイベント拡散サイトにページ作って
  • ML / Twitter / Facebook あたりで適宜広める
  • ついでに Global の Marketing ML にも「日本でこういう活動やってるよ!」という

ぐらいしか思いつきませんでした。ああ、今回ちゃんおぷ全面協力だったんで、そっち方面からリーチすることも考えられたのかなあ。でも私、あっち方面弱いんですよ。
正直「IT はあんまりくわしくないんだけど……」みたいな人へのリーチは今回あきらめました。それは、また別のパイプで、公民館のPC教室とかそういう活動にリンクするほうがいいと思うので……。

Wiki の整備

LibreOfficeWiki は二種類ありまして:

  • 本家の Wiki (英語版がマスター、あと各国語版あり)
  • 言語チーム別の Wiki

という仕立てになってるんですね。んで、日本語チームの Wiki のイベントページは OSC などで精力的に活動している榎さんがメンテしてくれてたので、ここにぶら下げる形で今回の miniconf の Wikiを立てました。自分にデザインセンスとかあればもうちょっとカッコイイ感じにできたのかなあと思ったりもしますが、まあ、そこら辺はね……。

あと、Global への報告という面もあるんですが、英語の募集ページも立てまして、これをGlobalのイベントページのAsiaのところにリンクしときました。まあ、これを見て外国から来る人がいるとは思えないけど、国際格式がどーこーいうならまずはこういうとこから始めないとじゃない?

イベントサイトによる拡散

まあいろんなサイトがあるけど最近お気に入りの connpass 使いました。サイトデザインとか機能面では Partake のほうが好みなんだけど、Partake は Twitter にロックインされてるんで、それが嫌な人はいるだろうなあと(今は違うのかしら?)。

で、本編懇親会のイベント立てて、ひたすら告知機能を使って投げまくりました。またMLにも定期的にポストしたと思います。

しかし connpass に限らずイベントサイトの告知機能というのは「管理者のアカウント」で投稿するので、この場合は私の TL にしか流れないことになります。ので、正直あんまり好きじゃないけど拡散力の高い Facebook を使うことにしました。まずは LibreOffice勉強会の会 という一種のメタページをたちあげて、勉強会の開催者同士の交流を図ると共にカジュアルに宣伝できる場所を作ってそこにアナウンスを投げ、その後 LibreOffice(日本語) ページの管理者言言をもらってそこにも拡散するようにしました。

有料広告も試したけど、うーん、いまいちだった感じ。突っ込める金額が決まってるので、広告出した瞬間ビューは伸びるんだけど、イベント近くなってもう一鞭、と思ってもできない。これは単に私の Facebook 力の問題な気もするので、次回があったら考えます。

ほとんど活用できなかったのは Google+ ですね。これは単に connpass が対応してないってだけなんですけど、もうちょっと次回はうまく使いたいです。

Global ML への宣伝

これは狙ったと言うより実は偶然で、先の Facebook ページ「LibreOffice勉強会の会」を見つけた海外のメンバーが「ねえ、こんなページあるんだけど、日本だと LibreOffice ってどんな活動してるの?」みたいな話題がでてて、それでイベントページと miniconf のページを紹介したら、

「おお、こんなにやってるんだ、すごいじゃん!」
「うん、今まではずっと他のイベントに参加してたんだけど、今度ついに単独イベントやるんだ」
「そりゃいい! ねえねえ、marketing チームとしてできることないかな?」
「そうだね、ビデオレターでも撮って送ろうか?」
「マジ! ありがと! サンキュ!」

みたいな展開になったのは嬉しかったっすね。こっちが頼んだわけでもないのに、自発的に協力を申し出てくれる。それが LibreOffice のコミュニティの素晴らしさじゃないかなーって。

自分の発表準備

そういや自分もスピーカーでした。ので、発表準備をしなけりゃいけません。

私の持ち駒は LibreOffice Conference 2013 Berlin の参加報告ってことだったんですけど、参加レポート自体はITPro さんに共著で書かせていただいたので、おんなじこと書いてもしょうがない。ので、こういう展開にしました。

要は「面白いんだからみんな行こうぜ!」っていうただそれだけの話になってます。観光案内みたいなもん。

あと、上の展開でもらったマーケティング担当の Italo Vignoli 氏のビデオ*1。 突っ込む場所がプログラム上に存在しなかったんで、ぼくのプレゼンに入れちゃいました。

当日の仕切り

私は別に幹事でもなんでもなかったんだけど、スピーカーの紹介とかタイムキープとか、え、決めてないんだ? ってちょっとびっくりしました。まあ、結果的にはそんなに破綻なく終わったんですけど、そういうのは私の好みとしてはちゃんとしたいなあ。

プログラムそのものはどれも(自分のを除く)満足の行くものでした。非常に残念なのは、前日の OSS 貢献賞の授賞式からおいで頂いてた SUSE の Calc ハッカー我らが Kohei さんがわざわざ昼休みに特別にプレゼンしてくれたのに、そのビデオが残ってないことです。めっちゃ面白かったのに……でも、Kohei さんのブログ (2個目)に資料が上がってるから、まあいいでしょうかね。

で、やっぱり「○○さんがOSCで話すという話だったからわざわざ来たのに、まさか別トラックとは思わなかった。知らせが足りない。広報する気ないんじゃないのか」とか「LibreOffice は今年いないなーとおもったらこんなトコロにいたんだー」って言われたので、広報担当としては猛省しております……でも、どうすりゃいいんだろうね??

懇親会はちょっとツメツメだったけどお店はわがままを聞いてくれて有りがたかったっす。せっかくあれだけのメンツが集まるんだから、楽しくお話できたのはよかった。

まとめ

  • とりあえずやったこと、やれたことは良かったと思う
  • 人もうちょっと集まればよかったとは思うけれども、悲しいぐらい閑古鳥というほどではなく常時人がいてよかった
  • トラック一個削るなりしてもっと交流する時間が欲しかったなーと思った。正直ぼくの発表とかなくてよかったよ :)
  • いくつか会場を提供していいというオファーもいただいているので、次もまたやりたい
    • 年内? 来年?
    • Italo も「次があるなら行ってもいいよ」とか言ってるし :)
    • OSC とは別イベントにするほうが多分正解。Ubuntu とか GNOME とかと共催にする?
    • 関東でやるのが正解かどうかも考えないとね
  • 広報についてはやり方がまずかったことはわかるがどうすれば良くなるかがわからん。安易な手段に甘えたと言われればそうなんだけど……アイディア募集。

*1:実はこのビデオちょっと裏話があって、多分わすれられてたんですね。で、「どうなってるの?」って聞いたら「ゴメンゴメン、今晩送るよ」って返事が来て、Italo が慌てて iPad かなんかで撮って送ってくれた……んだけど、画像と音声がずれてる。私の画像編集技術じゃ直せないよーって半泣きしてたら、会津若松の目黒さんが綺麗に併せてくれて、それにもらったtranscriptを翻訳したキャプションを載せて完成と。いや、これぞコミュニティワークということでありがたい限りでございます。