デザイナ&エンジニア交流会-first contact- (極私的まとめ)
ご無沙汰しておりました。日々ついったで毒吐いたりしてますが、まあ生きてます。
そんなわけで題記のイベントにいってきましたよっと。場所は定番のオラクル青山。@yokatsuki さんいつもありがとうございます。ぺこり。
もう超素晴らしい総括とか公式でのまとめとか出てるんで、まあ手短にね。
全体
- そもそもこーゆーイベントをやりたい! って運営の SetucoCMS 主宰 @skyguild さんから聞いたときにすごーくワクワクしてぜひやってくれってお願いしたので、いろんな人の努力でそれが結実したこと、それは素直に喜びたいしありがとうといいたい。
- その上で敢えて厳しめなことをいうと、スタッフさん、頑張ってはいたけど、やや自律性に欠けていたというか……スタッフ腕章つけてるときはもっと堂々と仕切ってくれたほうが参加者は助かるんだよ。って思うのは私がオッサンだからか。
- ま、スタッフだから、参加者だから、っていう括りは好きじゃないから、気づいた人が動けばいいってマインドを私は持ちたいけど……それとスタッフとしての心構えがどうあるといいかというのは別の話ですよね。
- まあ、まだ若いのでこれからどんどん図々しくなってくれることに期待。
- 参加者はやっぱりややデザイナーの方が少なかったのが残念か。こういう場所を見つけて出てきてくれるデザイナーさん、というのがそもそも少なそうだもんなー。デザイナーさんの集団にどうリーチして引っ張り出すかってのは今後の課題かもしれませんね。
- 当たり前だけど「技術屋とエンジニアはもっと交流すべき」と思ってる人がこういう場に出てくるので、「交流しなくてもいいよー」と思う人まで引っ張り出すことは当座は考えなくていいとは思うけれど。
- Web 系以外のデザインをやってる人、例えば PC ソフトとか外観デザインみたいなのをやってる人を引っ張り出せればなーとか思ったけど、それはぼくが前職のときにやっておくべき話でしたね。無能ですみませんすみません。
ライトニングトーク
まぁこの手のイベントで LT 大会は華ですわね。
人の LT の論評は差し控えさせていただいて、ぼくの LT などを。
と、Scratchのライブコーディングと、三分間クッキングでプログラム例を出して、「プログラマがリアルな現場で悩んでいることを、こんな楽しそうな環境で体感できるんだよ」という話をしました。
けっこう好評だったんだけど、ぼく的にはやっぱ失敗だったなーと思うわけです。まあ、そう思うなら練習しろって感じなんですが(^^;
つーのはですね、Scratch は素材としてメチャ面白いので、好評で当然なのね。でも、ぼくは別に「デザイナーさん Scratch 楽しいでしょ! Scratch で遊んでプログラマーの楽しさを知ってください」だけをいいたかったけじゃないので。
スライドにもあるけれど、本丸は「ぼくはみなさんに Scratch というツールを紹介しました。一方でぼくだってデザイナーさんのリアルな課題やその楽しさを知りたい。そういうツールをどうかお願いだから紹介してくれ。多少コストを払ってでもぼくは勉強したい」というメッセージなのね。それを伝えたいのに、ライブコーディングに一生懸命になって伝えきれないとかどうよと。
まあ、それは次回での課題だねー。
でも Scratch はマジで面白いので、
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その他の LT については、うーん、やっぱり上で書いたことの繰り返しになるんだけど、
- 技術な人は直接技術を紹介するトークになり、
- デザインな人は「あなたの中にもデザインのマインドはあります!」といった観念的な話*1になりがち
という印象を受けてしまいますね。私が感じる非対称性、つまり、技術側は具体的に「これを学ぶといいよ」というものを出し、デザイン側はそれを出さないので、一方的に技術側がデザイン側に学びを強いているように見えてしまうという問題、それに答えが出ればなぁなんて思ってたのですが、それはないものねだりなのか、それとも誰か答えをもってるのか。はてさて。
なーんて書いたら、先に紹介したブログ記事に「今圧倒的に足りないのは、デザイナーがプログラムに興味を持つことじゃなて、エンジニアがデザインに興味を持つことなんだよね。」ってあるではないですか。そうですよー私は知りたいんですよー。どこから手をつけたらいいのか教えてくださいなのです。頼むから。
あーそうそう、技術とデザインの交流もいいけど、もっとユーザーと接しろ、ユーザーの声を聞け、そしてそれを実現するという情熱を持て、という話は非常に共感した。あたしゃーそういう仕事がやりたくて前職を辞めたような所があるわけだし。
休憩時間
いろんな人といろんな雑談をしたのだけど、本の紹介をし合ったのでそれだけ。
デザイナーの人から薦めていただいたのは、
誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
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まだ開いてもいないので(^^; あとで読み終わったら感想を書くかもしれません。
私の方は、「誰のために」という視点で、まぁいつものことではありますが、
- 作者: D.C.ゴーズ,G.M.ワインバーグ,Donald C. Gause,Gerald M. Weinberg,ヤナ川志津子,黒田純一郎
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あるソフトウェアを作るときに、「誰の役に立つか」ということだけではなく「どういうユーザーには利益を提供してもいいか」「どういうユーザーには不利益を与えてもいいか」「どういうユーザーには明確に不利益を与えなければならないか」を想定しなきゃいけないよ、ということが書いてあるといったら、面白いといってぽちってくださった方がいらっしゃいました。ワインバーグ先生大好きっ子としては嬉しい。
ポジションマップ
壁に貼り出してあったんだけど……ついったでもかいたけど、非常にやりにくかった。
横軸が「デザイン <-> エンジニア」で、縦軸がなんだっけ、要はモノづくりとマネジメント、って切ってあったんだけど、
- 横軸は、その矢印がスキルなのか、特性なのか、それとも興味なのか、っていうのがわかんない。
- 縦軸は、その二つだけが次元にマップされればいいのかわかんない。ぼくなんかは自分固有の技術ってのは全然なくて、半可通の知識でいろんな人をつないで生きてきたし、それをもっと人間が見える仕事をしたいってのが将来の展望なのだけど、それはモノづくりでもマネジメントでもナイ気がするのよね。
あと、せっかく作ったんだから、このポジションマップをネタになんかできたら楽しかったんだけど、時間に制約はあるし難しいよね。
でもこうやって自分の立ち位置を振り返りましょうってこと自体は面白いので、ぜひ次回以降はブラッシュアップした形でまたやってほしいな。
ワールドカフェ
手短に。基本的には満足度は高かったです。
- まぁいろんな立場の人がいろんな言葉の解釈をもちよっていろいろ話して書いてってのいうのは刺激をうけて面白いよね。
- でもワールドカフェってアウトプット出した感が乏しい。なんかいい話いっぱい出たのに、その場でほわわーんと消えちゃうのが惜しい。
- 発表を必須にすればもう少し違った気もするけど、時間が厳しかったのかなー。
- 時間の問題なら、最初のテーマって必要だったのかなー。ワールドカフェに慣れるためのウォーミングアップということかしら?
- 「デザインとは」も「エンジニアリングとは」もあまりにも広がりすぎるテーマで少し辛かったですね。「ソフトウェア/サービス提供における」としぼったとしてもまだ広い。
- 思いつきだけど、モノづくりに直結する部分、みたいな絞り方はできなかったかな。例えばエンジニアリングでいえば、インフラエンジニアさんは(非常に重要な職務ではあるけど)デザイナーさんとなにをどう交流すべきか難しいのでフォーカスから外す、とかね。逆にリリースマネジメントみたいなのはエンジニアリングだったりする。んーでも、このくくり自体が技術者っぽい考えだなー。ダメだこりゃ。
ちょいと厳しいことを書きましたが、面白かっただけに、議論が発散気味だったり、後に残る手段がとぼしかったりしてもったいないってことですねん。
質問コーナーなど
うーん、思ったより盛り上がらなかったな、という印象が。なんでだろ。残念。
懇親会
@yokatsuki さんがホワイトボードに KPT を作ってたのが GJ ですた。
あとやっぱりみんな「次があるならまたやりたい」と思ってると思うのね。それはすごく感じた。
ワールドカフェがアウトプット出した感が少なかったせいもあると思うけど、「次はチーム組んでモノづくりとかいいかもねー」とか話をしたりした。
もっと長いこと話していたかったけど、その日のうちに青森県まで行く用事があったので残念。なんでも最終的には朝までコースだったとか。う、うらやましすぎる……。
まとめ?
まとまってないけど、とにかくお疲れさま! あーんど、開催できておめでと!>SetucoCMS なみなさん
次回はいつになるかわかんないけど、今回を見てるともっと盛り上がると思う。ぜひぜひまたお願いしますね。手伝えることがあったら手伝うので。
そして、今回できたいろんな縁を切らさないように、大きなイベントじゃなくて、軽い飲み会とかひょいひょいとやりたいです!
遊んでくれたみなさん、ありがとうございました!
PS. 全然手短じゃないな。
*1:それはそれで面白いので、悪いわけではない。