openSUSE 勉強会 2009 年 6 月
openSUSE ユーザ会主催の openSUSE 勉強会。6月6日の土曜日にあったので行ってきました。
なんで openSUSE のユーザでもないオイラが行ってるんだ? という声もありますが、Linux にちょっぴり関係があって、openSUSE での現状を話せれば、あとはだいたい何話したっていいという緩さが気持ちよくてお邪魔させていただいております。
幹事の冬空風さん、参加者のみなさま、おつかれさまでした!
今回はメインのお話が二つ、ショートトークが四つありました。
「HDD の乗り換え話」by koga さん
最近 1TB とかの HDD 安くなったから換装してみたよって話。
Windows 2000 とのマルチブートなので単純に dd したら NT マジックコードがつぶれてブートできなくなり大泣きとか。
けっきょく市販ツールに逃げざるを得ず涙目とかそんな内容でした。
面白かったのはマルチ・ブート・マネージャ (MBM) というソフトの紹介ですね。Windows 中心ならけっこ便利に使えるかもしれない。
あとコメントであったのが Vista からは boot.ini が廃止されてどっか別のところに行ったとか何とか。どこいっちゃったのかな。後で調べてみよ(多分あした後輩に聞くだけ)。
しかしまったく個人的には、コメントもしたんだけど、今回されたような苦労は Linux をメイン OS にして仮想化で他の OS を動かして、LVM 使えば相当な部分は軽減できる気がするのでした。
もちろん、Linux ですべての環境で Compiz バリバリ使いながら Vista で Aero 使いまくりのアプリ開発とかバリバリゲームとかなら別だけど、それならもう一台マシン買ってきちゃった方が早い気がするなぁ。
何が言いたいかって言うと、仮想化が当たり前になって、マルチブートって急速に過去のテクノロジーになりつつあるなってこと。
LVM が ZFS になればなおいいのか? よくしらんけど。
冬空風さん「GIMP 使いのコツ」
これもいつかは資料が上がると思うので細かな話はなしで。
さすが使い慣れてるので細かなノウハウがささっと出てきて面白かったです。
で、ベンダ製スキャナがあってラクラク、みたいな話が出たので、ついムラムラと (^^;)。
ミニプレゼン
オイラが三つ、koga さんが一つ……だったかな? ちょこっとショートトークをしました。
ええ、ネタはまったくしこんでおりませんでした。私。酷いね。
SANE (Scan Access Now Easy)
これはオイラのビジネスに関わる話なのですが個人的な意見なのでここで書いてしまいます。
ベンダ製ドライバがあればユーザはうれしい。そうかもしれません。
しかしただでさえ少ない Printing や Scanning といったところで開発力をそれぞれのベンダに分断していたら、Desktop Linux の普及なんて永遠に来ないと思っています。
またディストリもベンダ独自ドライバを取り込むことを大抵いやがるので、つないですぐ動く世界からは遠ざかってしまいます。
ので、まずはオープンプロジェクトにコミットして、その設定ファイルやプラグインを供給する。そういう形が望ましいというのがわたしの考え。
あ、これはビデオカードやネットワークのドライバではなく、あくまでもプリンタ・スキャナといった比較的共通化しやすく作りの簡単なものについて述べております。
というわけで「ベンダがドライバを供給してくれてうれしい」という話の裏には「オープンなプロジェクトがちゃんとあるんだよ」という話をしたかったのでちょっとだけ紹介してきました。
といっても悲しいかな「こんなのがあるんだよ」「こんなにスキャナサポートしてるんだよ」というレベルの紹介しかできなかったんですが。
でもこいつは LSB*1 4.0 の候補になった (最終的にはリジェクトされたかも) ぐらいなので、そんなにマイナーではないのですよ。
SCRATCH
マイブームの SCRATCH をデモ入りで紹介。
d:id:naruoga:20090516:1242486013 を読んだ方が早いっす (^^;)。
openSUSE Weekly Newsletter 翻訳チームに入ろう
これは openSUSE-ja の ML に書いたのでそちらを参照いただいたほうがよろしいかと思います。
反響はちょこちょこありました。
まずは一週間で読み捨てられてしまうニュースを訳すより、Wiki などの重要な情報を訳した方がいいのではないかという話。
反論ではないのですが、ニュースはニュースで速報であり読み物であって、逆に言うと正確性をもとめて時間をかけて訳すものとはちがうんですよね。パッと訳してパッと出したい。
Wiki なんかは永続性がある情報だから、ある程度きちんとした訳になっている方が望ましい。
ということでややベクトルが異なるので、リソースの食い合いにはさほどならないのではないか、たとえば OWN の翻訳で力をつけて、Wiki の方にチャレンジするとか、そういうことができるんじゃないかと思ってます。
もう一つはそもそも翻訳以前にオープンな場所にノウハウが流れてこない。ML もそうだし、Wiki もそうだし。結局 Blog に情報がかかれて終わりになってしまう。まあこれはどこのコミュニティでもそうですが。
で、そういうのを取りまとめる場所として OWN を上手く使ったらいいんじゃないかという提案をしてみました。
koga さんのネタは一個はちょっとここで書くのは微妙で (^^;)、あとは忘れてしまいました。ごめんなさい。
一個は 11.1 で ust で日本語入力がおかしいって話があったなぁ。Ubuntu 8.10 では uim にすると治るよって話があったので試してみたらって言ったら openSUSE のレポジトリにはないのね (^^;)。今日たまたま ML にOBS に日本語関連パッケージの開発版が上がってるよ って記事が出てたので、参考になればよいのですが。
以上でお開き
今回は参加者が少なかったので勉強会でもっとも重要な(笑)二次会がなかったのですが、言いたいこと言えてすっきりしました。とくに OWN の件。ずーっと小骨が刺さってたんですよね。
繰り返しになりますが当日ご一緒していただきました皆様、ありがとうございました。
とくに冬空風さんは幹事とスピーカーの両立でさぞや大変だったと思います。おつかれさまでした!
*1:Linux Standards Base, The Linux Foundation が策定するディストリビューションの標準。LSB x.x のディストリでは LSB x.x のアプリケーションが動作する、といった認証を行える世界を目指している。