おがさわらなるひこのオープンソースとかプログラミングとか印刷技術とか

おがさわらなるひこ @naru0ga が技術系で興味を持ったりなんだりしたことをたまーに書くブログです。最近はてなダイアリー放置しすぎて記事書くたびにはてな記法忘れるのではてなブログに移行しました。

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極私的FLOSS翻訳史

ネタがないので雑談。まあいいでしょ、たまには。

openSUSE Weekly News

私がFLOSSの翻訳を始めたのは多分最初がopenSUSE Weekly Newsだったんじゃないかな。今は亡き*1

確かカーネル読書会(懐かしい言葉だ……)のopenSUSEの回で松本さんが話していて、「いやーWeekly Newsってのの翻訳始めたんだけど大変なんだよ―」という言葉に対して「じゃあ手伝いましょうか?」ってうっかり言っちゃったのが最初。2年ぐらいはやったんだっけ?

今でも英語得意なわけじゃないけど昔はもっとずっとできなかったから「これ意味が分からない」「日本語になってない」「原文の読み落としをごまかしてる」とか毎回毎回ダメ出し食らって、私自身もつらい思いもしたしプライドも相当傷つくこともあり、また松本さんの時間も相当取っちゃったんでそれもまた心理的プレッシャーになって結構辛かったけど、半年ぐらい経ってからかなあ、「この訳はいいですね、そのまま採用しましょう」ってのが増えてきて、随分楽になった。

結果としては英語力向上には大いに役立って、感謝しております。最初にやったのがニュースレター的モノだったんで、ある程度まとまったボリュームの文章を読む必要があったのは幸いだった。

CUPS の翻訳など

あれ、CUPS 1.4の翻訳と Weekly News はどっちが先だったかな。多分CUPSの方が後。こっちはオープンソース向け印刷標準化活動OpenPrintingの活動としてやったんだった(たしか「やりません?」と言ったのは私)。このときは GNU gettext がどうとか po がこうとか何も知らなくてそこら辺はまるっとおまかせ。私の担当は HTML のテンプレートファイルだったかな。

で、CUPS 1.5 のときは開発者の Michael Sweet が「あ、翻訳は Apple でやるから大丈夫」っていっててあーそうなんだ、って思ってたら翻訳全部捨てられてて、1.6 のときにしれっと「あ、翻訳はコミュニティでよろしくね」っていっててコイツ殺るぞって思った(おおげさ)。このときは fuzzy メチャ多くてさあ、って話は:

に書いた。1.6 は Debian の @kmuto さんとの共同作業。私が po 担当ね。

今年の秋に出た CUPS 1.7 については私一人で作業しました。というかテンプレート変更なかったし。

LibreOffice

時系列は覚えてないけど、LibreOffice が立ち上がってちょっと経ったときに、「おがさわらさん印刷周りちょっと見てコメントください」って、今も日本の翻訳コーディネータをされている、あわしろいくやさんに声かけてもらったのね。Ubuntuユーザーだったから前々から知ってたしね。

で、「これはぼくならこう訳します」ってのをメールで送ったら、「じゃあコミット権お渡しするのでやってください」と。それが LibreOffice に関わりだしたのが最初。

まあ LibreOffice の翻訳についてはちょろちょろ書くのでネタとしては取っておきますが、私が印刷という専門分野から入ったのと同じく、例えば「自分金融系得意だから金融系のセル関数とか翻訳できるよ」とか「統計なら任せろ」とか「データベースなら分かる」とかそういう人が join してくれるとうれしいなという話でした。

まとまってないまとめ

こうやってちょこちょこ手を出してると、「一度手を出すとあとは抵抗がなくなる」「そもそも他のプロジェクトと用語統一撮れてる方がよかったり」「知恵を出しあったり」「のでいろいろと齧る」っていうのが、デスクトップFLOSSの翻訳の傾向じゃないかなって思います。別にFLOSS翻訳に限らず、ちょっとずつコラボしたほうが却って楽になることもある。そんなことないすか?

まあ始めるきっかけなんて些細なもんです。おっちょこちょいぐらいがちょうどいいのです。みんなおっちょこちょいになりましょう。

*1:翻訳以前に、本誌がなくなってしまった。