LibreOfficeマーケティングBlogのインタビューに答えましたよ
Interview Of Naruhiko Ogasawara, A Localizer From Japan
英語が死ぬほど苦手なぼくが英語でインタビューを受けるとかありえんわーという感じなのですが、まあ、ぼく自身と言うより日本コミュニティのプレゼンス向上の一助になればいいなと思って引き受けました。まあ、載せてもらったということは、それなりに面白いと思ってもらったということでしょう。だといいな。
中学生なみの英語で恥ずかしいですし、それを逆翻訳してさらに恥を晒すのもどうかと思いますが、これも記念ということで書いておきます。
LibreOffice は人々の働きなしでは存在し続けられません。そんなわけで、あなた自身についてちょっとだけお話ください。
私はLibreOffice日本語チームのメンバーです。このチームは日本のコミュニティの裏方として働いています。翻訳を牽引したり、英語が出来ない人の代わりにバグを報告したり、日本のFLOSSイベントに参加したりです。
チーム内での私の主な役割はLibreOfficeの主にUI、たまにWikiの翻訳です。Pootle *1 の日本グループの管理人でもあります。今はアウトリーチにすごく関心があります (この点については後で述べます)。あと多分これは特別だと思いますけど、私は「プリンター人間」で、印刷の未来にすごく興味があります。デスクトップアプリケーション (LibreOffice みたいな) から印刷するだけでなく、モバイルデバイスを使ったり、クラウドサービスから印刷したり、そんな世界です。将来は LibreOffice の印刷関係の機能向上にも関わりたいです。
どこに住んでますか?
東京のすごく東の方です (葛飾区)。
LibreOffice をやってないときは何をやってますか?
最新の FLOSS 技術についての調査が仕事です。NoSQL とか、プライベート IaaS プラットフォームとか、いろいろ……もちろん LibreOffice も。
プライベートな時間だと、本読んだり、PC の前に座って Twitter やってたり……あ、最近ヨガ始めました。あれは楽しいですね。
カヤックで川下りするのがすごく好きです。NZ と US も入れて 60 本ぐらい川を下りました。パドリングは最高です :)
いつこのプロジェクトに時間を費やしてますか?
翻訳と Facebook ページの管理についてだと、平日のオフタイムが多いですね。私が主催してる LibreOffice 勉強会 (このあと出てきます) も平日の夜に行なっています。多分週に 10 時間ぐらいですかね。
LibreOffice の名前をどうやって知りましたか?
友達*2 が LibreOffice の (そして昔は OpenOffice.org の) キーパーソンだからです。
なぜプロジェクトに参加しようと思ったんですか? LibreOfficeはあなたの母語 (日本語) では普及してますか?
上で述べた友達に頼まれたからです。そのとき、このコミュニティの人間はなんてアクティブで、LibreOffice への愛にあふれているんだろうということに驚きました。「うわ、すごいいいコミュニティじゃないか!」って思いました。だから今でもこのコミュニティに時間を割いているんです。
日本では、LibreOffice も大きな地位を占めるようになってきたとは思います。けれど依然として「オープンオフィス」という名前が LibreOffice よりも大きいです。無償のオフィススィートがほしいなあと思ったら、まずその人は「オープンオフィス」でグーグル検索するでしょう。
最初に LibreOffice にした貢献はなんですか?
私は「プリンター人間」なので、印刷関係の UI メッセージをチェックして、改善提案を送ったのが最初です。
それからどんな活動をしてきましたか?
翻訳に関しては、印刷関連からそのエリアを UI 全体に広げ、さらに Wiki やその他の翻訳もやるようになってきました。
今私が一番重要だと思っている仕事は、私たち自身の (LibreOffice というタイトルのついた) イベントを日本で企画し、それをグローバルに伝えることだと思っています。
最初に、毎月一回の LibreOffice の集まり「関東 LibreOffice 勉強会」を始めました (関東というのは東京周辺の地域のことです)。この会では使い方のハウツーの交換から、開発者入門的な内容まで広いテーマを扱いたいと思っています。
それから、二つの Facebook ページの管理人をしています。「Facebook(日本語)」は LibreOffice に関わるすべての人々向けのページで、LibreOffice について日本語で話しあうためのところです。もうひとつの「LibreOffice勉強会の会」は日本で LibreOffice に関するイベントを主催している人たちが互いにイベント主催のノウハウやその他を交換するページです。
あとこれはとても重要だと思ってるんですけど、日本のコミュニティはグローバルに対して自分たちがどれだけアクティブか、うまくいったことはなんで問題はなにか、ということをシェアすべきだと考えています。
LibreOfficeの翻訳に参加してみたいという人に一言、忠告やアドバイスはありますか?
英語を恐れないでください。もしよくわからないUIがあったら、その翻訳は多分間違ってます。それを教えてください。私達の仲間入りの第一歩です。査読はいつでも歓迎です。
そして、LibreOfficeのコミュニティはとても活発で、愛に満ちた、ステキな人たちがたくさんいる、とても参加しやすいコミュニティですよ。
LibreOffice の将来に対する展望、あるいはこういうことに関わってみたいということはありますか?
今一番関心があるのは、どうやって日本において、FLOSS を知らない、ギークでない人たちに LibreOffice の素晴らしさを伝えるかということです。そういう人達はほとんど MS Office しか知りませんし、たまには「オープンオフィス」を知っている人はいますが、LibreOffice を知っている人はとても少ないです。そういう人たちとつながりを持って、彼らがオフィススィートに必要としているものはなんであるかを知り、それをグローバルに伝えられればと思います。
大企業や地方自治体での MS Office から LibreOffice への移行ももちろん大事で、そのためには日本の LibreOffice のエコシステムの中にちゃんとしたサポート企業が必要だと思いますが、これはコミュニティの人間としての私の範囲外ですね……
さておき、関心がある別の視点はコードを書くことです。というのは日本ローカルの要求を LibreOffice に入れ込むのに一番簡単な方法はコードを書くことのはずですが、日本においてはコードが書ける人がとても少ないからです。なので私自身開発者になりたいですし、若い開発者の育成もできたらと思います。
*1:訳注:LibreOfficeの翻訳プラットフォーム
*2:訳注:友達とカジュアルに言わせてもらうにはおこがましいぐらい尊敬してますが、いくやさんのことです。