おがさわらなるひこのオープンソースとかプログラミングとか印刷技術とか

おがさわらなるひこ @naru0ga が技術系で興味を持ったりなんだりしたことをたまーに書くブログです。最近はてなダイアリー放置しすぎて記事書くたびにはてな記法忘れるのではてなブログに移行しました。

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LibreOffice UI/ヘルプ翻訳プラットフォーム移行とTIPS

この記事はLibreOffice Advent Calendar 2019の4日目の記事です*1

LibreOfficeの翻訳まわりについては過去にこのブログやイベントなどでお話したこともありますが、最近のトピックとして、UIとヘルプの翻訳プラットフォームがPootleからWeblateに移行しつつありますよというのがあるのでそのご紹介。

pootle.translatehouse.org

weblate.org

これは、Pootleが人的リソースの低下で開発がほぼ止まっており、改善の見込みがむずかしそうという理由だそうです。OSSでセルフホストをすることを前提とすると、Weblateがほぼ唯一の選択肢であるとのこと。

現在はまだ、すべてのプロジェクトが移行しているわけではなく(たとえばWebサーバーとかLibreOffice OnlineなどはまだPootle)、 https://translations.documentfoundation.org/ はPootleサーバーを向いていますが、UIとヘルプの最新(master)の翻訳は https://weblate.documentfoundation.org/ で行われるようになっています。なおアカウント情報は共有されているのでどちらも同じID、パスワードで入れます。

Pootleの管理単位がモジュール(ディレクトリ)ごとであるのに対し、Weblateはプロジェクトの下にすべてのPOファイルが並列に並ぶという構成になっていて、ちょっと見通しがよくないのですが、これも慣れといえば慣れかも。

ちょっと不便な点としては、PootleにあったPOファイルの一括ダウンロード、アップロード機能がなくなってしまいました(ファイルごとは可能)。日本の翻訳ワークフローだと原則Web上での作業が推奨で、致命的ではないですが、POを手元にもっておいてgrepなどで検索したいというニーズは普通にあったので。ただ、これも代替手段はあるのでこのあと紹介します。

日本語チームとしては、これまでは各チームのコーディネーターに各ユーザーの査読権限付与を行う権限があったのですが、それが廃止されてしまって、グローバルの管理チームに依頼する形になったのが少し面倒になりましたね。まあそんなに頻繁にやる作業ではないので大丈夫ですが。

Weblateの使い方的なやつはどこかもっと公式的なところで書きたいと思います。TDF Wikiにコンテンツがあるのが一番望ましい。英語できるならPootle GuideにあたるWeblate Guideを書いて、そいつを翻訳するところなのですが。

GithubからPOを一括ゲット

ということでPOファイルを一式ほしいなというときにWeb経由ではできなくなりました。代わりに、リポジトリから取得することが推奨されています。

その前に前提として、もし自分でLibreOfficeをビルドしているなら*2 ビルドディレクトリ下の translations にブツがあるのでそれを見ればいいです。そうでない場合。

LibreOfficeリポジトリhttps://gerrit.libreoffice.org/translations *3 なのですが、ちょっと重いので取ってくるだけならGithubにあるミラーを使うのがオススメです。

github.com

なお、このリポジトリにかぎらずLibreOfficeGithub上のリポジトリは読み込み専用ミラーなので、ここにIssueやPull-req投げても意味がないのでご注意。

でまあ、このリポジトリですがむちゃくちゃデカイので普通にcloneすると大変です。git clone --depth 1 するか、素直にZIPファイルで最新のファイル一式ダウンロードするのがよいです。

なおこのリポジトリは当然全言語入りなので日本語だけほしいというニーズには向かないです。試してないですがこの記事:

stackoverflow.com

にしたがってsparse checkoutするといいのかなー。いつか試して別の記事にしたいかも。気長にお待ちください。

*1:ん、日付が巻き戻っているのではって? それは幻想です。

*2:そんな人はこの記事の解説いらないと思いますが……。

*3:レビューシステムGerritが提供するリポジトリ

LibreOffice Conference 2019 Almería裏レポート

どうもこんにちは。今年もあっという間に12月になってしまいました。クリスマスまで、また新しい年まで、あとちょっとですね。

ということでこのエントリーは、LibreOffice Advent Calendar 2019の初日ということになります。ちょっと今年は(例年以上に)エントリーが少なくて寂しいですね。皆さん今からでもぜひご参加を。

表題のとおり、LibreOffice Conference 2019 Almeríaに行ってきました。Almería(アルメリア)はスペイン南部にある素敵なリゾート地です。トマトが有名。

なお、表のレポートはgihyo.jpさんに掲載いただきました。

gihyo.jp

ここではレポートに記載しなかったあれこれを。

2018年にも同じネタを書いたのですが、LibreOffice Conference(以下LibOCon、通称りぼこん)に限らず、海外のカンファレンス参加してみようかなーという人の参考になればいいなと思いまして*1

お金とかそういう話

例年書いてますけど私にとってOSSの活動は完全に趣味でお金についてはまったくもって持ち出しです*2。なのでお財布的なところは気になるわけで。

ありがたいことにLibreOfficeをホストするThe Document Foundation:

www.documentfoundation.org

は、そのメンバーがカンファレンスに参加する場合その渡航費を援助してくれます。メンバー以外であっても、メンバー(例えば私とか)が推挙してかつトークが採択された場合もたぶん援助対象になると思います。大雑把に、開催都市への往復交通費(飛行機だけじゃなくて、たぶん請求すれば都市間の鉄道も)と滞在費は出ると思って大丈夫です。TDFに寄付をしてくれている皆様とAdvisory Boardに感謝感謝。

とはいえ、一度立て替え払いして後日精算なので、旅費がかからないほうが都合がよいことはそうなのですが。

でまあ、旅費については大雑把にこんな感じ。

費目 費用(日本円) 備考
航空券 239,250円 イベリア航空 成田-マドリード-アルメリア
宿泊 14,109円 CIVITAS Residenceツインルーム5泊分/2

航空券は涙がちょちょぎれるほど高かったです……。可処分有給が少ない私としては乗り継ぎ1回にしたくて、そうするとブリティッシュかイベリアぐらいしか選択肢がなくて。連休絡みでもありましたしね。現地で一回出国してLCCにするとかすればもっと安上がりだったのかもですが、わたくし旅慣れていないので。

あとで書きますが、この選択肢でなかったら参加そのものが難しかったかもなので、結果的にはまあよかったです。

宿は、今年は珍しくカンファレンス公式の宿にしました。CIVITAS Residenceは会場のアルメリア大学の付属の宿泊施設で、カンファレンスディスカウントを適用してツインにするとAirBnBなどの値段とさほど変わらないので、同じ日本語チームから参加した榎さんと相部屋にしたのです。

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CIVITAS。綺麗な建物ですね

去年書いたとおりAirBnBでホストとのふれあいを持つのは割と好きなのですが、他のメンバーが公式宿に泊まって、飲んだ後に一緒に帰ったりするのもいいなーと思ったりしてたので、今回はよかったです*3

例年通りLibOConは参加費およびいろんなイベントに関するお金は無料! です。宿には朝ゴハンついてるしランチは会場の学食で食べられるクーポンがあるし、お金使わない日々。スペイン物価安いので(観光地だからもっと高いのかと思ってました)あんまりお金使いませんでした。現地のATMで200EUR(24,000円弱)。キャッシングしてけっこう余りました。よきかな。

台風とかなんとか

ちなみにLibOCon 2019の会期は2019年9月10日から13日。なので私の旅程は9月9日成田発……だったのでした。はて、9日? なにかあったような……。

はい、台風15号の翌日ですね。成田空港が陸の孤島になったとたいへんなニュースになったその日。

わたくし危機管理能力が低いので、前の日イベリアから「明日台風の翌日だけど飛ばすよ! 出発ちょっと遅れるけどね!」というメールを受け取ってすっかり安心して、なんにもなければ実家から成田まで1時間ちょっとなので、余裕ぶっこいて8日の夜は佐倉市にある実家でのんきに寝ていたのでした。いや、台風すごくて寝てられませんでしたけどね……。

で、風が弱まってから少しウトウトしてたら母親が起こしに来て「ねえ、成田に行く電車止まってるみたいだよ?大丈夫?」……おおう、そうか。それは考えるべきだった。間抜けだ。飛行機が飛ぶのだとしても、空港たどり着けないのではしょうがない。

フライト2時間半前の時点で、実家最寄りの京成線は「止まってる」以上の情報はない、タクシー会社に電話してもつながらない、これはけっこうヤバイのでは(冷や汗……)。とりあえず駅まで行って復旧の見込みなしという情報を得てから、タクシープールに並んでみたもののタクシー来る気配ないし眼の前の国道はめっちゃ渋滞してるし……JRの駅に出るとか他のルートあるんかな? と思ってぐぐる検索したら、え? クルマなら渋滞考慮しても1.5時間ぐらいでたどり着けるって? ホント? 半信半疑ながら、他の選択肢ないしなーと、駐車場に戻ってマイカーに乗り込んだのです。

ちなむとわたくしクルマ買い替えて、この前日! 納車されたばかりのピカピカの新車。あっちでは倒木で一車線つぶれてる、こちらは通行止め、でドキドキしながらなんとか高速の入り口までやってきて……なんかめっちゃ渋滞してる……おじさんが立っててドライバーになにやら伝えてるが……「すみませんもしかして高速止まってます?」「はいー、いま通行止めですー、復旧見込みなしですー」……GOOGLEセンセイ! 通行止めの高速道路を使うルートを指示しないでもらえますか!!

しょうがないので下道ルート指示にしたら、当然ですが表の街道はずーーーーーっと酷い渋滞なので迂回路を指示されるわけですがやっぱり倒木とか停電で信号止まってるとかでビビるわけです。そしてフライトの時間にはどうしても間に合う見込みがない……イベリアに電話したら「とにかく来てくださいと案内はしている」とのことなので頑張りました。長期滞在用駐車場とか止めるとシャトルバス動いてるかリスクあるのでとにかく空港までついて、駐車場幸いなことに1台空いてたのでさっと止めて、変更されたフライト予定は12時55分、時計見たら12時45分。カウンターに駆け込んだら「はい、まだ大丈夫ですよ」と。やれやれ安心……。

が、そこから延々、待つ、待つ、待つ……。自分が乗る便以外は続々と欠航がアナウンスされ、不安になる。夜8時になってミールクーポンが配られたので「食事させるってことはまだ飛ぶつもりはあるってことですよね?」と愚問ながら聞いたら頑張るよとのことなので祈りつつご飯食べて。

そして、10時ぐらいかな? クルーが登場して待合室は拍手喝采。「11時までには飛びたいと思うので、もうちょっと待ってくれ」とアナウンスが。「よかったねー」と周りからは聞こえるけど、11時って成田の門限なので、それはあくまでも希望って話なのでは……搭乗案内が出て乗り込んでも、やっぱり飛べないってなるんじゃないかと*4……が、11時ちょっと過ぎ、無事に飛んだよ! よかった。

マドリードでの乗継便も(理由不明で)1時間ぐらい遅れたけど、まあ半日遅れで無事たどり着き、イベントにもフル参加できました。これ、日本からの続き発券じゃなかったらもっと大変だったのかもと思うと、臆病なのもリスク管理を考えると悪くないねと。

ちなみに現地でも大雨が降りまして……私は影響なかったけど空港が一時閉鎖になるぐらい。アルメリアはほとんど雨降らないところらしいので、「お前のせいじゃないの?」みたいに言われまして少々傷つきました ;)

台風15号、19号、そしてその後の大雨でいろいろ知り合いも被害があったなかで、これぐらいで済んだのは幸いだったなー、とは思います。はい。

写真メモ

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会場の大学はとっても綺麗なキャンパス。

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門もこんなに素敵

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海も近いしこんなところで学べると良いよね。

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LIBOCONバス! CIVITASからは毎日送迎があったのでした

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せっかくのビーチパーティが、天気イマイチだったのが残念。

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オフィシャルで連れて行ってもらったAlcazaba。楽しかった。

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ツアー参加者が役者をやった小芝居も面白かった :)

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カンファレンスのロゴになっていたタワー。美しい。

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I love Almeria!

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街にあるこういうオブジェいちいちかわいいですね。

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プライベートで行った博物館もとても良かったです。

まーそんなわけで1年に1度会う仲間たちといろいろ話をして飲んだくれる日々は楽しい。

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集合写真!(LibOConオフィシャル撮影)

来年はドイツ・ニュルンベルクです。また頑張って行きたいです!

明日のカレンダーはArachansanによる「何故RESTを扱うCalc関数を作っているのか」です。気になります!

*1:この文章どこかで読んだことあるなと思った方、はい、2018年のレポートからのコピペちょっと編集版です。って、リンク張っておいて読んだことあるもなにもないか。って、この脚注もコピペ改変なのですが……。

*2:実はこの状況については少し変わるかもですが、それについては時が経ったら書きます。

*3:相部屋の榎さんがどう思っていたかどうかは、さておきますw

*4:去年、台湾行きのJetstarが出発遅れて、滑走路まで出たにも関わらず飛ばなかったことがあるので、疑心暗鬼なのです。

【小ネタ】PyUnoについての情報

LibreOfficePythonで扱うためのPyUnoというもの(Python-uno binding)があるのですが、これの情報どこかにない? と言われたのでリンク集。

p--q.blogspot.com

たぶんここから始まる資料一式が宝の山です。p--qさんのブログはすごく情報がいっぱいありますね(Asia Conference来てくれないかなー)。 ので、以下のリンクいらないかも。

Development/PyUno - The Document Foundation Wiki

TDF WikiのPyUnoのページ。悲しいぐらい情報がないですね ><

ので、以下はOpenOffice.org時代からの遺産。

PyUNO bridge - Apache OpenOffice Wiki

Python - Apache OpenOffice Wiki

Python-UNO bridge

日本語チームの安部さんのWindows環境でPyUno触る記事。

https://fixedpoint.jp/2018/03/23/libo-as-a-python-environment.html

LibOのUIテストはPyUnoで作られているんだけど、それについてのWiki。ログ機能によりUNO APIの呼び出しを調べる方法とか面白い。

https://wiki.documentfoundation.org/Development/UITests

LibreOfficeの中のPythonによるUIテストの実装はここらへんかな。

uitest - OpenGrok cross reference for /core/uitest/

忘れちゃいけないAPIリファレンス。ちょっとわかりにくいですね ><

LibreOffice 6.2 API Documentation

フローティングヘッダつきのWebサイトでスクロールしながらのスクショを撮る

私が仕事で愛用しておりますオープンソースなライブラリにAShotというのがありまして:

github.com

こいつはSeleniumスクリーンショットを超強力にしてくれるやつなのです。特定の要素だけのスクショ撮るとか、特定の要素を除外して撮るとか、関係ないところにぼかし処理を入れたりとか、さらに複数のイメージのdiffを取ってくれる機能まであって最高です。

なんといっても一番多用しているのが、「ブラウザ上で見切れている部分もスクロールしながらスクリーンショットを取ってくれる」機能*1なんです。むっちゃ便利ですよ。とくにエビデンスを重視するエンプラな現場では。

……が。こいつには一つ問題があって、「固定ヘッダがあるページだとヘッダが写り込んで、代わりにページの内容の一部が隠れてしまうのです。こんなふうに(サンプルはW3Schoolsの例を参考にさせていただきました)。

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ヘッダが写り込んでしまった悲しいサンプル

AShotには豊富なShooting Strategyがあるので、こういう機能もあるんじゃないの? と思って調べたんですが、どうもダメっぽく……こんなIssueが上がってました。

github.com

そっかーダメなのかーと思いつつみんなのコメントを読んでて……ん?

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So, you can change the attributes of an element with Selenium (using JavascriptExecutor).

My solution was change the visibility of header menu to hide it and make the screenshots.

After that, I turned back the attribute to the original one (just for keep the behavior along the tests).

With that change I can peform a full screenshot perfectly. Without black bars or overlapped menu.

(雑な訳)

Seleniumで(JavascriptExecutor)を使って要素の属性を変更できるじゃん。 ヘッダーメニューを非表示にしてからスクショを撮るってのがぼくの解決策だ。撮り終わったら属性を元に戻す(テストでの振る舞いを変えたくないからね)。 この変更でフルのスクリーンショットをカンペキに撮ることができたよ。黒いバーもメニューの重なりもなしでね。

おおーーー、なるほどー。

試してみた。こんな感じのメソッド用意して……

public static BufferedImage scrollshotWithFixedHeader(WebDriver driver, WebElement header) {
    if (!(driver instanceof JavascriptExecutor)) {
        throw new RuntimeException("the driver can not become JavascriptExecutor");
    }
    JavascriptExecutor jsexec = (JavascriptExecutor) driver;

    // ヘッダ部分だけスクショ撮る。JQueryなしのWebでも動くようにcoordsProviderを指定
    BufferedImage headerImage = new AShot()
            .coordsProvider(new WebDriverCoordsProvider())
            .takeScreenshot(driver, header)
            .getImage();

    // JSでヘッダを非表示に
    jsexec.executeScript("arguments[0].style.visibility='hidden'", header);
    // スクロールしながらスクリーンショットを撮る。ヘッダ部分は非表示になっただけなので空白になる
    BufferedImage bodyImage = new AShot()
            .shootingStrategy(ShootingStrategies.viewportPasting(100))
            .takeScreenshot(driver)
            .getImage();
    // ヘッダ表示を元に戻す
    jsexec.executeScript("arguments[0].style.visibility=''", header);
    // スクロールして撮った画像にヘッダを貼り付ける
    Graphics2D graphics = bodyImage.createGraphics();
    graphics.drawImage(headerImage, 0, 0, null);
    graphics.dispose();

    // 加工後の画像を返す
    return bodyImage;
}

呼ぶ側はこんな感じ*2。ここで save()BufferedImage を引数で渡されたファイル名で保存するメソッドです。

open(new File("HTML/header.html").toURI().toURL());

BufferedImage screenshot = scrollshotWithFixedHeader(
        getWebDriver(),
        $("#myHeader").toWebElement());
save(screenshot, "test2");

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ちゃんとスクショ撮れた!

メソッド名もいいかげんだし、JSのコードとか結構雑だし*3、テストもちゃんとやってないので、もちょっとブラッシュアップする必要がありそうですけど、まあ一応動いたので満足しました。という、お話でした。

PS. 関係ないけどはてなブログの脚注 ((...)) って、中で ` 使えないんですねー。知らなかった。

*1:が、こいつIEだと動かないという弱点があります。内部で呼んでるJavaScriptIEだとダメという話なので、直したPull-reqを投げてるんですけど、マージされる気配がない……というか、開発が停滞している気配がある。フォークしちゃおうかなあって考えてます。

*2:Selenium WebDriverのラッパーのSelenideを使ってるので open() とか $() とか getWebDriver() についてはSelenideについての解説を参照してくだされ。

*3:element.style.visibilityの値いきなり上書きしちゃうのは大丈夫なのかな……。

LibreOfficeな公式ブログたち

Advent Calendar 12/19が空いてたので小ネタ。

LibreOfficeを支える非営利団体であるThe Document Foundationには複数の公式ブログがあります。

The Document Foundation Blog -

ここがメイン。私もちょろちょろ引用してるので、私のブログをご覧の方はたいていご存知なんじゃないかなと思います。リリース通知やさまざまなお知らせ、コミュニティメンバーへのインタビューなど面白い記事がたくさんなので、よかったら定期的に覗いてみてください。

それ以外に(今のところは)二つの分野別ブログがあります。

design.blog.documentfoundation.org

デザインチームのブログ。LibreOfficeの新しいUIについての記事や、今後のUIについてのアンケート依頼などの記事が載っています。そんなに更新頻度は高くないですが興味深いですね。

qa.blog.documentfoundation.org

QAチームのブロク。月刊の「QA Report」が主……というか、これを定期的に読むだけでも価値アリです。

ということで手短ですが。

LibreOfficeへ寄付する(その2;Flattrを使ってみる)

2018.12.13 追記:昨日の記事にも追記したんですが、なぜかPayPal使えるようになっちゃいました。でもPayPalを用いたTDFへの継続的な寄付(recurring donation)とFlattrは位置づけが違うので、この記事も無駄にはならないかなーということでお願いします。


前回のつづき。

naruoga.hatenablog.com

はてさて、PayPalがダメだとしても、「少額でもいいから継続的な寄付がしたいなあ」という方に使えそうな選択肢が、Flattrです。

flattr.com

寄付ページには、英語版にも:

f:id:naruoga:20181208022530p:plain
私たちにFlattrできるよ

日本語版にも、

f:id:naruoga:20181208023115p:plain
ちょっと地味ですけど

記載があります。

が、そこから張ってあるリンクに跳ぶと、

f:id:naruoga:20181208023453p:plain
さっぱりしたページ

……で、ここでどうしろと?

さっぱりわからんのでしばし悩みましたが、無精しないでFlattrのサイトをちゃんと読めば書いてありました。でもまあ英語なので、簡単に説明しておきます。

そもそもFlattrとはなんぞや? 「開発者(Creators)」と「貢献者(Contributors)」をつないでカジュアルに寄付をするサービスです。調べたら2010年ぐらいに日本語の記事が出てた。全然知りませんでした。情弱です。

www.infoq.com

まあそれはともかく、Flattrのサイトの説明も、Creators向けとContributors向けに別れてるので、上のContributorsをぽちっと押して貢献者(この文脈では寄付をしたい人)向けの情報を表示しましょう。

flattr.com

サービスの概略はこの絵にあるとおりで:

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概念説明。わかりやすい。これ読めばこの(私の)記事いらんのでは

  • ユーザー登録して
  • Subscriptionという「月々支払う金額」を決めて
  • ChromeFirefox(他のブラウザにあるのかどうかは調べてない)のアドオンを入れて
  • 「このサイト・サービス・なにかに寄付したい!」と思ったら、Flattrなリンクでアドオンを操作してFlattrする

ってな感じですね。

ユーザー登録はメールアドレスとパスワード設定するだけ。超かんたん。確認メールが飛ぶのでリンククリックで完了。

Subscriptionは、スクショとか残してないんですけど、「総額これぐらいなら払ってもいいなー」という金額を設定し(私はビンボ臭く月 $10 にしました)、カード情報を入れる。ぐぐって出てきた記事だとPayPalとか使えるっぽく書いてたんですが、うっすらとした記憶としてはカードだけだったように思います。

サインインしてFlattrのダッシュボード飛ぶと、「アドオン入れる?」って出るので、それに従って導入すればOK。

f:id:naruoga:20181208030142p:plain
こんな感じでアドオン導入が促される

入れるとこんなアイコンが追加されるはず。

f:id:naruoga:20181208030736p:plain
何やら怒ってます

赤くて!もついてるので、アイコンクリックすると、

f:id:naruoga:20181208031003p:plain
サインインを促される

サインインしてねと言われるので仰せのままにクリックすると、

f:id:naruoga:20181208031202p:plain
ちゃんと読んで同意しましょう

以下の情報にアクセスするけどいい? と聞いてきます(雑な訳ですし変わるかもしれないのでちゃんと読みましょうね)。

  • 公的IDとユーザー名
  • 寄付したいFlattrコンテンツ
  • Flattrした履歴

同意できるならAuthorizeをぽちっとします。これで準備完了。アイコンが地味に変化します。

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地味なアイコン

これで準備完了。たとえばLibreOfficeの日本語ページ

ja.libreoffice.org

にアクセスして、アイコンをクリックすると、

f:id:naruoga:20181208032257p:plain
何やら英語でいろいろと

こんなダイアログが出ます。「デフォルトではこのサイトではFlattrはオンになってないので、このサイトにFlattrすることはできないよ。有効にしたいなら右のスイッチをONにしてね」みたいな感じですね。ので、ONにすると、

f:id:naruoga:20181208032711p:plain
これでFlattr可能に

「Flattr Now」というボタンが押せるようになるので、ぽちっと押せばFlattr完了。

ダッシュボードで状況も確認できます。

f:id:naruoga:20181208033724p:plain
こんな感じ。グラフに変な線が出ちゃってるのは環境の不具合です

実はLibOに寄付できるだけで満足してて他のサイトとかの対応状況についてはまだ把握してなくて、それはこれからなんですが、まあ、LibOに寄付するという目的は達したので。はい。

LibreOfficeへ寄付する(その1;PayPal使えないのでクレカ払いにする)

2018.12.13 追記

先日の福岡LibreOffice勉強会で、ほらこうやってエラーになるんですよ……と、みんなの前でデモったら、なぜか? PayPalで支払い通っちゃいました。おっかしーな、この記事を書いたときにはダメだったし、なにも設定変えてないんですが……もしかしてPayPalの中の人に読まれてる?(ないない

ということで、以下のネタおよび翌日のネタは、PayPalで支払いやってみたけどダメだった人向けです。


小ネタです。

LibreOfficeに寄付してますか?

いや、厳密にはLibreOfficeに直接寄付するというより、LibreOfficeの母体となっている法人The Document Foundation(ドキュメント財団、以下TDF)に対する寄付なんですけどね。

ともかく、TDFは各種インフラを維持管理したり、そのインフラ管理者を始めとした各種のフルタイムワーカーを雇用したり、メンバーが活動する資金……たとえばLibreOffice Conferenceに参加したり、地域コミュニティがイベントを主催し運営したり、配布物を作成したり、……といったことを支援したりしていますので、皆様の寄付はそういった活動に使われるわけです。ぜひぜひ、寄付のほうご検討くださいませ。よろしくお願いいたします。

さて、TDFの英語の寄付ページはこちらなのですが:

www.libreoffice.org

があるので注意)、このページを見ると:

f:id:naruoga:20181205212546p:plain
LibOの寄付ページ

いかにもPayPalで払ってほしそうですよね……が、残念ながら日本からPayPal送金しようとすると、

f:id:naruoga:20181205212755p:plain
日本のPayPalアカウントでは寄付ができない!

怒られちゃうのです。

ちなみに上のスクショにもあるように、TDFは「少額でもいいから継続的な寄付」をなるべくならお願いするようになっていて、寄付ページは「毎月4ドルずつ払う」がデフォルトになっております。が、「Or click here to make a one-time donation instead」のボタンをポチッと押すと、

f:id:naruoga:20181205213136p:plain
一回限りの支払い。こっちならカード払い可能

こういうふうになって、一回限りのお支払の画面になります。こっちなら、TDFの契約している決済サービスにクレジットカード情報を登録すれば、カード決済可能です。

結局、少額の場合カードの決済手数料が馬鹿にならないので、継続的な寄付についてはPayPalだけということになってるということのようですね。

他にもビットコインでのお支払とかも可能らしいので、お持ちの方試してみてはいかがでしょう。

日本で継続的な寄付をする方法としてオススメできそうなものについては、「その2」で紹介します。

……なお、日本の寄付ページでは:

ja.libreoffice.org

ちょっとクラシックな作りですがこいつだと「継続的な寄付」の選択肢がないので、迷いがないといえばそうですね……。このページも直したほうがいいかなあとは、ぼんやり考えてます。