おがさわらなるひこのオープンソースとかプログラミングとか印刷技術とか

おがさわらなるひこ @naru0ga が技術系で興味を持ったりなんだりしたことをたまーに書くブログです。最近はてなダイアリー放置しすぎて記事書くたびにはてな記法忘れるのではてなブログに移行しました。

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LibreOffice翻訳査読者としての自分の基準

ついったに書いたのをまとめておきます。

これはあくまでも私はこうしている、というだけの話で、LibreOffice日本語翻訳コミュニティの総意でもなければ、査読をするならばこういう風にしなさい、という意味でもないです。

ちょっと補足必要かな。 もちろん、査読者として「この翻訳は妥当かどうか」をチェックする責任はあります。

ただ、UIの翻訳というのは、やってみれば分かるんですが、「英語を見て日本語を見て、対応があっていればOK」とはいえないところに難しさがあるのですよね。 極端な例を上げれば、「Line」という単語だけで「行」なのか「線」なのかを知ることはできなくて、それがどこで使われてるかをチェックする必要がある。 「Property」という単語が「プロパティ」なのか「属性」なのかは、同じ文脈の既存の翻訳がどうなのかを調べて併せる必要がある。

で、そういうチェックをやってから提案を上げてくださる方と、そうでない方というのはやっぱりいるのです。それは査読してれば分かるのです。ので、査読者の私としては「あ、この人なら大丈夫だな」と思う人については、字面のチェックだけで通しちゃうことがままあるということ。褒められた話ではないけど、未翻訳のまま放置されるよりはいいでしょうと。

お断りしておきたいのは、そういうチェックをしなきゃダメということではなく、例えば統計とか財務とかの専門性が高い用語については、そういうことは後回しで分かる人がとにかく訳してくだされば、あとからチェックはできるんでいいんですよ。だから査読ってシステムがあるわけで。そゆ意味で、萎縮はしないでくださいね。

さて次。

これはあんまり説明の必要はないですね。昔はけっこう悩んで、自信がない奴は入れないって態度だったんだけど、それはタイムベースリリースの利点を生かしてなくて、査読者としてはよくない態度だ、的な注意をうけて、それから新規翻訳については大胆になることにしました。

これはやはり、「一度定着した語を変えるというのは、昔のユーザーに変化を強いることになるので、それなりに慎重に決めたい」と思うからです。そしてLibreOffice日本語翻訳の議論の場はMLなので、MLで「こういう風にしたほうがよい」というコンセンサスがなければ、私はその査読を(個人としては新しい提案のほうが確かにいいな、理にかなってるな、と思っても)取り込むことはないですね。

ただ、ここで「うーん、いい感じだけど、説明がないから、今は入れない」と決めた奴を、提案そのままにして残しておくと、「新規の提案を虱潰しに査読する」フェーズのときに邪魔になるんですよねえ。でも議論することなく破棄しちゃうともったいないなーと思って捨てられない。悩ましい。

年単位で保留されてる奴は、MLで棚卸して提案者からコメントがない限り破棄、みたいなことやったほうがいいのかなあ。

最後は、これはついで。まあ当たり前といえば当たり前。

……こんな記事を書いてないで、翻訳を進めればいいのにね>じぶん

ま、そんな感じでやってますということで。参考にでもなれば幸い。